安蔵寺山を中心とした自然環境を活用!
島根県益田市、津和野町、吉賀町にまたがる安蔵寺山は標高1263mで周囲にはブナの原生林などが見られる自然豊かな環境が広がっています。
かつて自動車が普及していない時代、益田市匹見町と津和野町左鐙は人が歩いて交流がおこなわれていました。祭り、結婚、わさびの出荷など。中国自然歩道にも指定されているそのルートをもう一度歩き、自然環境を学ぶ「生きた自然博物館」として活用することはできないかと活動を始めました。
本事業では地理情報システムを得意とする奈良大学文学部地理学科藤本研究室と調査、研究を行っております。
H27年度には大学の研究室巡検を誘致し、具体的な活用方法の試験実施を行いました。ルート上には管理されている渓流式わさび田があり、県外からの来訪者はわさびの栽培方法に驚きます。もちろんわさびは農家の方が大切に育成しているものなので、観察するのみです。
左鐙から匹見へ入ると「七村」という人口1名の村があります。日本中で「過疎」という言葉が使われていますが、日本で初めてこの言葉を使われたのは益田市匹見町です。
そんな「過疎」という言葉が表す現状を七村では自分の目で見ることができます。自然に飲み込まれていく住宅や、荒れ果てた田んぼなどが七村にはあります。